プロローグ 天国の構築士★
①章構成
・1章と2章前半は物語と伏線の都合上、視点を狭く絞っております。
・4章から現実世界、仮想世界をまたにかけ、サイバーパンク色の強い多元的シリアス展開となります。ここからSF的科学描写が強くなりますが、適宜読み飛ばすこともできます。
②目次のマークと文体の硬度
◇赤井一人称パート(柔らかめ・ギャグテイスト)
◆三人称パート(柔らかめ~普通)
★現実世界側三人称パート(硬め・ハードコアSF調)
▼他者一人称パート(普通)
各パートによって文体と雰囲気ががらりと変わりますのでご注意ください。
③ご注意
本編の挿絵は購入写真素材や概念説明図、地図で、作品イメージを損なうことはありませんので、挿絵表示はできるだけ「する」にしてお読みください。
※本作は、下図のシリーズのEP5です。
一度生を
終わりがあるから人生だ。
限りあるたった一度きりの人生を、悔いのないように生きようじゃないか。
そんな人生観は旧世紀までのこと。
時は流れ西暦二一三三年。
今や人類は仮想の死後世界を手に入れ、ヴァーチャルユートピアで永遠を生きている。
――日本厚生労働省広報コマーシャル中――
魅力的な死後世界。
天国の創造を願う国民の皆様からのご期待にこたえるべく、我が国では二一二五年四月より、各国参加型の全記憶投入型仮想空間、仮想死後世界「アガルタ」日本版ゲートウェイが開設されました。
開設八周年を経た今日、全世界三億柱、日本では二千万柱の御霊に安全かつ快適にご利用いただいております。
公的年金保険料をお支払いの皆さまは満二十歳よりどなたでもご利用いただけます。
肉体から解き放たれた、死後の快適な暮らしはいかがですか?
詳しくは、お近くの社会保険庁まで。
――コマーシャル終わり――